2018年2月3日土曜日

日刊動労千葉 第8398号

エルダー組合員 18年の闘いの決意
—65歳まで働き続けられる労働条件、
就労場所、生きていける賃金を!

組織拡大実現へ全力で闘おう!

 大量退職を迎える中で、エルダー組合員の闘いはますます重要になっています。エルダー職場の現状と闘いの展望を聞きました。(文責編集部)

―エルダーになった時期、職場を教えて下さい。
山田護(幕張支部長):昨年5月1日から幕張事業所の上回りに行きました。
繁沢敬一(京葉支部長):去年1月から、京葉事業所の上回りです。ちょうど丸1年です。
山田繁幸(木更津支部):昨年6月から千葉東事業所に行きました。今は西事業所と合併して千葉事業所になりました。
―本人希望の就労先を貫く闘いもありました。
山田繁:木更津を希望しましたが、千葉東を提示されサインを拒否して闘いました。いい加減なことをいってごまかそうとすることに一石を投じて波紋が広がった。最後は千葉東に行きましたが無駄じゃなかったと思います。木更津が固まるのを恐れて、何が何でも入れさせないという思惑が見て取れましたね。
繁沢:希望は車両の検修と清掃で希望を出したけど、はじめに提示の出た錦糸町は基本的に一般清掃でした。最後、引っくり返して京葉に行くことができました。プロパーも育ってないし、技術継承ができていない。それで希望している人間を検修に持っていかないのはおかしい。まだまだCTSで押し込む余地はあると感じてます。 生活できる賃金・労働条件を

―職場の状況はどうでしょうか?
山田護:作業内容は交番検査の上回りで、コック磨き、椅子、窓、カーテン、フィルター交換・清掃、運転室の各機器、ドア、ガラスなどです。パンタグラフのすり板製作もあります。
繁沢:仕事内容は同じような感じです。
山田繁:千葉事業所は駅清掃です。トイレ、ゴミ抜き、床洗浄、階段、手すりの磨き。ほかにグリーン車の椅子返し等。千葉駅はすごく大変。五井から千葉駅になった人は駆け足でやってると言ってた。それだけハードスケジュール。
山田護:同じ検修で千葉派出でも上回りを少しやっていたのですがやっぱりきついです。動きっぱなし立ちっぱなしで1ヶ月は体が持たなかった。労働条件が悪い。仕事も交番検査やってから臨時検査とかその逆とか。故障が出ても誰がどこをやったか分からない。おかしいといって作業分担を進めました。午前中に座る間なんてなかったけど、どうにかやれるようになってきました。
山田繁:千葉駅は人混みの中での作業だから、駆け足はかなり危ない。全体が終わらないとみんなが帰れないから、遅れないように駆け足になっちゃう。工事してるからホームや階段も狭い。ゴミ袋を持って真ん中は通れないからホームの端を通る。そこに電車が来れば運行妨害だって言われかねない。
繁沢:冷房フィルターのゴミを機械で吸い取ると、マスクはしててもホコリがすごい。詰め所の窓ははめ殺しで開かない。換気扇も一つで夏は暑い。CTSに要求するよう言ってもJRの管轄だから改善されてない。フィルターは1両に4個で10両だと40個。ほこりまみれの中で1時間以上はかかるよね。JRが粉塵の調査にはきたけど、検査結果は全然いってこない。
山田繁:こちらも夏は大変です。手を洗う所、顔を洗うところもない。汗をかいてもシャワーも浴びずに帰ることになるから電車に乗るのもすごい気を使う。
山田護:すり板製作に使う電蝕防止剤に発がん性物質が入っていた。安全対策もとられていなかったことを追及して、対策をとらせた。法律上の問題になるような仕事内容は当然やっちゃいけない。あとは休みが減って、給料が安くて、仕事が大変になった。60歳すぎたから組合運動もほどほどになんて、とんでもなかった。闘わないと殺されちゃう。まず食える賃金を確保すべき。手取りが8万7千円。ボーナスも夏冬あわせて14万円。どうやって生活しろというのか。ここで怒らないと労働組合でやってきた意味がない。これから続く人のためにもね。そういう怒りはうちの組合員だけじゃないと思う。来年度から手当やボーナスが多少改善されたのは、うちが最先頭で声を上げたのが一番だけど、国労でも東労組でも労働者だから怒りがある。会社の失敗は食える賃金を出さなかったことですよね。労働条件は悪いし、金は安いし、手当もない。年金が出ない上に税金もある。あまりにひどい。退職金も生活費に回さないといけない。もっと早くから本気で声を上げるべきだったなと反省しています。

エルダー木更津配置をかちとろう


―来年度からエルダー本体雇用が始まります。
山田繁:駅清掃は大変だって話はみんな聞いてるし通勤の問題もあるから、運転士に残れるならって人は多いよね。
繁沢:清掃に行けばやったことない仕事だし人間関係も一からつくらないといけない。本体なら今までの仕事だし、人間関係もあるからね。ただ乗務員に残っても責任もあるし大変だと思うよ。
山田護:清掃でもCTSでも駅でも、年を取ってから通勤が大変っていうのが問題だよ。とくに外周区の人たちは、掃除は仕事も通勤も大変だから乗務員が良いと思うのも分かる。でも8万とか10万とかでお客様の命を守って今までと同じ仕事をしろって絶対におかしい。行ってすぐはともかく、1年たったらふざけるなって思うと思う。
繁沢:清掃のエルダーも動労千葉が中心で、文句言えるのも動労千葉だよね
山田繁:他の組合は、要求一つできないんだもん。エルダー組合員に「動労千葉から言ってくださいよ」って言ってくる人もいる。そういう意味では動労千葉が職場にいる意味は大きいよね。
山田護:本体雇用でも清掃にいっても問題があるしね。会社は労働者を舐めてるよ。やっぱり定年延長しかない。同窓会に行ったって、そんなひどいところはないって話になる。賃金は3分の2くらいで仕事は楽になって休みが増えてって。4月生まれだけボーナスが出ない会社もどこにもない。労働者のこと、部下のことを考えないで儲けばっかり考えてる会社に未来はないよ。
―外周区では木更津へのエルダー配置が焦点になっていまです。
山田繁:遠距離通勤を理由に退職した人がもう何人もいる。もともとエルダーがいたんだから、そこに穴を開けて入れさせたい。まず一人入れさせることだよね。
繁沢:転勤させろって人は清掃にも多いよ。エルダーの場合、就業規則上転勤がないけど、来年度からは転勤が入る。木更津で穴が開けられていれば、転勤で行かせろっていえるよね。勝浦とかからだと通勤も大変だよ。千葉より上りに行くしかない状況だもんね。
山田護:うちの職場でも通勤が大変で、清掃でいいから家の近くが良いという人もいる。幕張支部としても全力で取り組まないといけない。仕事がないわけがない。なのに行かせないっていうのは許せない。木更津で穴を開けないと他もいかない。エルダー担当としても幕張支部長としても、木更津にエルダーを入れることを全力でやっていきたい。

「目の前の一人」の組織拡大を

―今年度は動労千葉エルダー組合員が60人で今後ますます増えていきます。エルダー組合員としての闘いの課題と展望をお願いします。
山田繁:まだ半年だから、周りは様子見という感じです。でも、聞く話は不平不満ばっかりだから、それを所長に要求するとかしていこうかなと。
山田護:上回りも清掃もうちの組合員がいって詰め所がおかしいとか、道具が必要だとか、労働条件を良くするためにやっている。みんなそれを見ていると思う。当たり前のことをやってるんだけど、他の人から見れば来てくれて良くなったって言ってくれる。
繁沢:京葉ではJRとも一緒に小集団活動をやってる。鉄道サービス関係で発表会もある。長崎に行って駅の清掃を見に行くとか。会社は何とかプロパーを取り込もうとしてるよね。一緒に仕事するから話もするし、組合の話もする。変な感情はないとは思うけど、まだ労働組合がどんなものってそこまで知らない。何となくは動労千葉が何をやってるかは知ってるだろうけど。
山田繁:いつも人は足りないし仕事は大変。その中で清掃部門の交流会が始まったのも良いと思う。何年か前はエルダーになったら一息つける感じだったけど、今はそうじゃないもんね。働いている以上、労働者である以上、職場の労働条件を良くするためには闘うしかない。今まで通りやっていきたい。
繁沢:京葉は構内が2人になって、清掃も上回りもいる。結構な勢力だよね。車両センターのエルダーは増えてくるから中心になると思う。眼の前にいるのはCTSのプロパー。プロパーの新採はみんな大卒だけど、給料が安くて先が見えない。辞めちゃうのもいる。そうすると、やっぱり動労千葉に入ってもらうしかないなと思いますね。
山田護:労働条件を良くするためにも、組織拡大をしていきたい。うちに来ることで、労働条件も職場の環境も良くなる。それはみんな分かってると思う。あと一歩ですよね。一人、二人が10人、20人につながる。やっぱり目の前の一人、仲間を作るために全力でやっていきたい。60歳になってもうちの組合で育って大人しくしてるわけがない。おかしいことはおかしいと言う組合だから。あと5年、全力で闘っていきますんでよろしくお願いします。