2017年10月4日水曜日

闘いなくして安全なし No.138

http://www.doro-chiba.org/ga/tn138.pdf


JR東日本 鉄道の自動運転に着手
今春プロジェクトチーム設置し本格推進へ

 JR東日本は今春、自動運転導入に向けたプロジェクトチームを発足させました。当初は運輸車両部だけでしたが、信号、電気、システムなど幅広い部門にわたる社内横断的な体制を整え、本格的に推進しています。それは、乗務手当廃止や乗務員への徹底した労働強化を進め、鉄道の安全を破壊する攻撃です。

鉄道の安全と労働条件を破壊

 高架や地下でなく、一般的な鉄道路線での自動運転導入は世界初と言われています。
 しかし、障害物が線路に落ちている場合や、乗務員が走行中の音で異常を発見するような場合の対応も必要です。無人化で乗客が不安になることも考えられます。
 15年4月の山手線電化柱倒壊では別の線路を走る運転士が異常を発見し、間一髪で衝突事故を免れました。
 無人運転だったなら、大事故になっていたのです。

乗務手当廃止と大合理化と一体

 JR東日本が自動運転の検討を始めた背景には、大量退職があると言われています。
 すでに山手線で自動ブレーキが導入され、今年からは車両のカメラやセンサーで運転中に線路や架線の状況を調べられる新型車両E235系が本格導入されました。保守点検部門の大幅な人員削減と一体の攻撃です。
 自動運転が導入されれば、同じ攻撃が乗務員にも襲いかかります。徹底的に乗務員を削減した上で、今まで以上の労働強化が行われることは間違いありません。まさに「去るも地獄、残るも地獄」の現実です。
 これは、乗務手当廃止と一体の攻撃でもあります。会社の手当廃止の口実は、「技術的に無人運転も可能なのに乗務員に特別に手当を払う理由がない」というものです。自動運転導入が本格化しているということは、乗務手当廃止も狙われているということです。
 多くの乗客を乗せるプレッシャー。一つのミスで大変な事故になりかねない重い責任。早朝から深夜に及ぶ不規則な勤務。乗務員は身体を酷使しながら安全を守っています。
 会社はその乗務員の仕事をあまりに軽視しています。乗務手当廃止は絶対に許せません。あらゆる職場から絶対反対の声をあげよう。

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