2017年6月7日水曜日

日刊動労千葉 第8291号

エルダー制度を利用した不当労働行為弾劾!
6月末闘争へ全力でたちあがろう

 5月25日、エルダー制度の就労先としてCTS木更津事業所を希望していた組合員に本人希望と異なる提示を行ってきたことについて、動労千葉申第22号に基づき団体交渉を行った。

(5月12日 動労千葉申第22号抜粋)


東日本旅客鉄道株式会社
千葉支社長 藤森伸一 殿

エルダー制度に関する申し入れ

1.CTS木更津事業所に関して、常時要員を公募していることに加え、3月末の退職に伴う要員補充の必要性が生じた際、エルダー制度で木更津事業所を希望していた組合員がいるにも関わらず、その者をエルダー社員として配置しなかった理由を具体的に明らかにすること。
2.今後の外周区におけるエルダー雇用の展望について具体的に明らかにするとともに、外周区にエルダー雇用の場を確保すること。
3.エルダー制度に関して、本人希望に基づく就労先を提示すること。
4.定年年齢を延長し、65歳まで働くことができる労働条件を確立すること。

JR千葉支社は回答拒否

 今年度のエルダー希望者について、木更津支部3名、幕張支部1名、佐倉支部1名に希望と異なる就労先が提示された。不当な取り扱いに抗議して再雇用契約を保留してきたが、会社は3月にも当初と同じ就労先を再提示してきた。
 3月末、木更津事業所で1名が退職し、そこにエルダーを配置できる状況となった。そこで、組合側からJRに配置変更の要請を行った。
 これをうけて4月、JRはCTSに木更津への配置を要請し、CTSはJRからの要請があれば配置変更を検討するとしていた。
 だが5月連休明けにJR千葉支社が、「CTSから木更津にエルダーが就労すべき勤務種別がないとの回答があった」として、本人希望を拒否する回答を行ってきた。
 そして今回の団体交渉では、組合から、「木更津事業所にエルダーを配置すべき勤務種別があるのかないのか、明らかにしろ」「CTSからの回答の詳細を明らかにしろ」と追及した。
 すると何と、千葉支社は、「勤務種別があるともないともいえない。具体的内容については回答できない」と回答したのだ。
 外周区にエルダーが就労できる勤務種別があるかどうかは、エルダー制度の根幹に関わる問題だ。これまでエルダーの面談や団体交渉で、「そもそも就労できる勤務種別がない」などという説明は一切されていない。
 もし勤務種別がないなら、これまで何の説明もなく希望だけさせておいて「ダメだった」と遠距離通勤を強制してきたことになる。そのためにやむなく退職に追い込まれた仲間が、既にたくさんでているのだ。外周区での再雇用を希望する者全体の問題であり、改めてすべて面談をやり直さなければならないような大問題だ。
 もう一方で、勤務種別があるならば、木更津にエルダーを配置しなくてはならなくなる。
 そもそも、CTS木更津事業所では、常時要員の募集をかけていた。さらには、3月末に退職者が出たこともあり、エルダーを入れることは十分にできたはずだ。
 それにも関わらず、動労千葉組合員の木更津事業所への配置を拒否したのなら、エルダー制度を利用した完全なる不当労働行為だ。これをごまかすために、千葉支社は回答そのものを拒否するという許しがたい対応に出たのだ。

JR・CTS全労働者の問題

 この問題は、単に今年度の退職者だけの問題ではない。
 すでに来年度の退職者の面談が行われていなければならない時期だが、本社からの指示で全支社的に面談がストップされている。
 これは明らかに異常事態だ。再雇用制度そのものの見直しを含め、これまでの次元を超えた全面外注化・分社化、転籍強制攻撃の準備が裏で進められていると見なければならない。
 実際、CTSでのエルダー入社式での資料には、「受託業務拡大」「(JRの)新たな雇用制度の確立」「技術力の内在化」「人事交流」などといった言葉が踊る。JRとの間で相当の話が水面下で進められていることは明らかだ。
 これは来年度以降の再雇用のかかった問題であり、外注化・分社化攻撃を許さない闘いだ。
 JR―CTSによる不当労働行為弾劾! 定年延長と65歳まで働ける労働条件確立、全面外注化・分社化と転籍強制粉砕に向け、6月末闘争に全力でたちあがろう。

日刊動労千葉 第8291号へのリンク