2017年3月2日木曜日

外注化阻止ニュース 第303号

http://www.doro-chiba.org/ga/gaityuuka303.pdf


外注化に協力した東労組の末路示す
『スト権』『車掌兼務』の騒動が示すこと

 東労組は、スト権投票をめぐる騒動の前に、車掌兼務発令について大騒ぎしていました。
 確かに車掌の欠員を運転士で埋めるやり方は許せないことです。しかし、車掌の欠員を運転士で一時的に埋めるやり方は、そもそも東労組の承認のもとに何年も続いてきたことです。
 東労組が急にこの問題を取り上げた本当の理由は、「兼務発令」にあるのではなく、会社が東労組との癒着関係を清算しようとしていることにあります。

「車掌兼務問題」の本質

 車掌の欠員・不足が深刻化の原因は、駅の外注化と契約社員グリーンスタッフ(GS)導入にあります。千葉ではJR直営駅はいまや全体の3分の1。車掌は駅から養成されます。それ を外注化すれば欠員が蔓延するのは当前です。車掌の欠員は今後、運転士にも波及します。
 車掌の要員問題は外注化の矛盾です。しかし東労組は、あれだけ大騒ぎしてもそれには絶対に触れません。なぜでしょうか。「外注化推進協定」を締結し、GSを導入した張本人 だからです。
 結局のところ「分社化も転籍も認めるから東労組を見捨てないで」が本音なのです。

分社化と転籍に向かう動き

 会社は、GS採用を中止し、GSが配置されている首都圏の大規模駅の外注化に踏み出しています。いまや駅業務は完全別会社化の寸前です。いずれは車掌や運転業務も〈分社化・転籍〉に向かいます。東武鉄道などではすでに実施されています。
 これと一体で、車掌と運転士を融合した業務運営や、ホームドア設置を理由にした車掌廃止や無人運転化など、運転保安を無視した究極の 労働強化が予想されます。

東労組からの集団脱退はじまる

 だからこそ会社は、御用組合・東労組との関係を清算しようとしているのです。だから東労組は「ぜんぶ協力するから今までの関係を壊さないで」と嘆願――これが「スト権」「36協定」などをめぐる騒動の本質です。水戸支社では東労組からの集団脱退が始まりました。
 東労組は自己保身だけですが、職場では、労働強化と締め付けが進んでいます。それは分社化と転籍に向けて職場を沈黙させる攻撃です。こんなことをしていたら必ず大事故が起きます。今こそ動労千葉・動労総連合と共に闘おう。

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